Dreamweaver CC2017がリリースされました。
エディタ部分にBracketsを組み込んだりSass/Lessがコンパイルできたりと新機能に注目が集まりますが、その影でひっそりとなくなった機能もあります。
個人的にはスニペットの弱体化が痛い、痛すぎる。
ショートカットを設定できなくなり、さらに選択範囲を囲むスニペットが使えなくなりました。
工エェ工エェ(゜Д゜(゜Д゜)゜Д゜)ェエ工ェエ工
使ってる人あんまりいないの???????なかったら仕事にならないんだけど???????
…なくなったものはしょうがない。
幸い同等の拡張機能を自作することでなんとかなりそうですので、作ってみました。
※Windows10を使用しています。
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例えば、選択範囲の前後にpタグを入れる機能を作ります。
名称は「sandwichp」とするとします(ダサいかもしれませんが)。
実際の処理の内容であるスクリプトを記述した.htmlファイルと、拡張機能としての定義を記述した.mxiファイルが必要です。
実際に行われる処理を書きます。
1.選択範囲の開始位置、終了位置を取得
2.開始位置に「<p>」、終了位置に「</p>」を入力する
という簡単な処理をJavascriptで記述します。
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<HTML> <HEAD> <TITLE>前後にPタグ</TITLE> <SCRIPT LANGUAGE="javascript"> <!-- function runCommand(){ //現在のドキュメントを取得 var dom = dw.getDocumentDOM(); //dom.source.getSelection()で選択範囲の開始位置、終了位置が取得できる var select = dom.source.getSelection(); //開始位置に「<p>」、終了位置に「</p>」を入れる。 //開始位置に入れた文字数分をずらす dom.source.insert(select[0],'<p>'); dom.source.insert(select[1]+3,'</p>'); } // --> </SCRIPT> </HEAD> <BODY onLoad="runCommand()" > </BODY> </HTML> |
このファイルを「sandwichp.html」として保存します。
拡張機能の名前は何か、処理が記述されたファイルはどこにあるか、メニューのどこに挿入するか、などを記述したファイルです。
配布などを考えない場合は以下が最小限になります。
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<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <macromedia-extension name="前後にPタグ" version="0.1.0" type="Suite" locked="false"> <products> <!-- Dwのバージョンを指定。CC2017以降だと「17」を指定するが、過去のバージョンでも使いたい場合は小さな数字を指定する --> <product name="Dreamweaver" version="17" primary="true" /> </products> <files> <!-- スクリプトを記述したHTMLファイル名を「source」に、「destination」にインストール後に保存するフォルダを指定。 以下の場合は C:\Program Files\Adobe\Adobe Dreamweaver CC 2017\configuration\Commands\mysets\ に置かれる --> <file source="sandwichp.html" destination="$dreamweaver/Configuration/Commands/mysets/" file-type="ordinary" /> </files> <configuration-changes> <!-- 「DWMenu_Tools_Commands」でメニューの「ツール→コマンド」に表示される --> <menu-insert appendTo="DWMenu_Tools_Commands"> <!-- 「id」は他のメニュー類のIDとかぶってはいけない。 C:\Program Files\Adobe\Adobe Dreamweaver CC 2017\configuration\Menus\menus.xml で確認できる。 「file」は上記のdestinationで指定したパスのcommand以下のパスを指定 --> <menuitem id="DW_SandwichP" name="前後にPタグ" file="Commands/mysets/sandwichp.html" /> </menu-insert> </configuration-changes> <signatures /> </macromedia-extension> |
このファイルを「sandwichp.mxi」として保存します。
拡張機能としてインストールするには、.mxpか.zxpという形式でないといけません。
.zxpは通常のZIPファイルと同じで拡張子が違うだけですので、ZIPに圧縮してから拡張子を.zxpにすればできあがります。
DMXZONE Extension ManagerはAdobe Extension Managerの代用どころか上回る機能を持つ拡張機能管理アプリケーションです。
使用するためにメールアドレスの登録が必要なのですが捨てアドでも問題ないです、そういう手間をかけてでも使う価値のある便利なツールです。Dreamweaverで拡張機能を使われている方にはぜひお勧めします。
DMXZone Extension ManagerについてはQOOPU.NET様の記事が詳しいです。
【Dreamweaver CC 2015】Emmetのキーボードショートカットを変更する方法
DMXZone Extension Managerに先ほど作成したsandwitchp.zxpをドラッグ&ドロップして、インストールは完了です。
…DreamweaverはHTMLの編集においては他の追随を許さない機能を持っているのだから、変にIDE化を目指す必要はないと思うのですよね…。
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スニペットでspan挿入を登録していましたが、改悪により絶望しておりました。
記事を参考にさせて頂き、なんとかspan挿入できるようになりました。
良記事ありがとうございました!本当に助かりました!
QOOPU.NET様のリンク先がDNSエラーになっていました。