「利用規約なんてどうせ読まれないし」
「まるごとパクればいいんじゃないの」
「免責しとけばなんとかなるよ」と思ってませんか?
表紙のこの一文、身に覚えがありすぎて心が痛みました(;´∀`)
いくつかWebサービス・サイトを運営している身ですが、法律に関してはまったくの素人です。もちろんサービスリリース時には法的に問題がないか・トラブルの原因となる要素はないかを吟味した上でリリースしますが、まったく問題がないかと聞かれると曖昧な部分もあります。
幸いアクセスや利用者の多いサイトもいくつか出てきましたので、トラブルに巻き込まれないためにもきちんと利用規約に向き合おうと思います。
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第1章 3大ドキュメント超入門
第2章 トラブル回避のための注意点と対応策
第3章 すぐに使える・応用できるひな形
第4章 ダメな利用規約を生み出す「3つの落とし穴」を回避する
おわりに 心に残る不安を解消するには
「利用規約」「プライバシーポリシー」「特定商取引法に基づく表示」についての概論です。
いずれもテンプレだったり他のサイトを参考につくったりと軽視していた部分なのですが、それぞれの意味・意義やどのような内容であればいいのかといった解説が大変分かりやすいです。
Webサービスをリリースしようとしている起業家と弁護士とのコント的な書き出しからはじまり、具体的なサービスの事例を元に問題点の解説と対処法について書かれています。
・たとえば出会い系サイトを運営する場合、何をもって出会い系サイトとみなされるのか。またその場合の関係する法律
・商標権について
・facebook、Twitterのような外部サービスを利用したサービスの場合のリスク
・ユーザーが投稿したコンテンツは誰のものか?またユーザーが投稿したコンテンツが違法だった場合は?
・広告メールを送付する場合はどうすればいいのか
など、Webサービス運営者がよく遭遇しそうな事例が挙げられています。
私はユーザー投稿型のサイトを運営しているので、ユーザーが違法な内容を投稿することが一番の懸念事項です。
運営サイトは頻繁にチェックしていますが、違法な投稿を見落とした場合や違法であると気付かなかった場合はどうなってしまうのか・・・。そのような場合の防御策として、利用規約を制定する必要があるかもしれません。
「利用規約」「プライバシーポリシー」「特定商取引法に基づく表示」のひながたです。
これはクライアントワークでも活用できそう!
たとえば特定商取引法は2009年の改正で「返品特約の表示」が義務付けられています。が、記載していないネットショップも結構あるように見えます。テンプレで対応している場合も、そのテンプレが大丈夫か見直してみるいい機会かもしれません。
前述の第1章、第2章の総括です。
著者からのメッセージです。実際に弁護士に相談する場合のポイントや、Webサービス開発者への励ましなど。
今はまだ弁護士に相談するようなこともないのですが、弁護士に相談する際に「何が分からないのか分からない」という状況に陥るかもしれません。そうなると適切な助言をもらうことも出来ませんので、明確にすべきポイントを紹介してくれているのはありがたいです。
法律の専門書のように難しいものではなく、Webサービス運営者側に立った分かりやすい一冊だと思います。
私は法律の知識などがあるわけではないのですが、平易な文章で具体的な事例を交えつつ解説してあるので大変読みやすいものでした。
個人でWebサービスを運営していく中で、一番避けなければならないのはトラブルです。
第三者から訴えられる、法律違反として刑罰に処されるなどのトラブルに見舞われた場合、本当に取り返しのつかない状況に追い込まれることになるでしょう。そうならないためにも、デザインやプログラムの技術を向上させるだけでなく、法律についての知識やトラブルに対応する方法について、最低限知っておく必要があると思いました。
法律は数十年前に定められたものがいまだ有効であったり改正が進まなかったりで、コンピュータやインターネットが当たり前に使われる現代ではちょっと無理があるのでは・・・と思うようなものもあります。
たとえば著作権法は、平成22年1月の改定までキャッシュ処理すら違法となる可能性がありました。
しかし、だからと言って法を破っていいというものではありません。
胸を張って「私がつくりました」と言えるサービスを運営するために、改めて利用規約を見直してみようと思いました。
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